阪急電車

発売当時からずっと読みたかった本。
区立図書館で偶然書棚にあって読むことができた。

阪急電車

阪急電車

小学校の途中まで阪急沿線(宝塚線だけど)に住んでいた人間にとっては、沿線の描写がリアルに伝わってきて楽しい。遠足で今はなき宝塚ファミリーランドや甲山に行ったことを思い出す。甲山に行ったときはこの小説で題材になっている今津線乗ったなあ。
最近は今津線に乗る=阪神競馬場に行くになって、大人になったなあ、と(爆)

物語はすごくときめき、ピュアな部分をくすぐってきます。たくさんの人が乗り、また降りていく鉄道は、まさしく人間ドラマの舞台なんだなあ。圭一くんや征志くんみたいな事態になったことなんてないけど。
おばさんと女子大生の話なんか、ぐっと来ちゃいましたよ。

こういった話が嘘くさくなく入ってくるのは、地元密着で、ほとんど鈍行ばかりの今津線ならではか。有川さん、本当にいい路線を題材に選んだなあ。

余談ですが、私はこの小説を読んでいたとき、小松未歩さんの「My destination...」を思い出していました。

永遠の愛を誓えるよ

呼吸するくらい自然に

小さな町に響く鐘が

すべてを迎えいれるわ

こんな曲が似合う今津線

今津線の写真を最後に。