つっこみ力(★9点)

つっこみ力 (ちくま新書 645)

つっこみ力 (ちくま新書 645)

またまたパオロ・マッツアリーノ氏の著書です。

面白い文体は「反社会学講座」と同様で、読んでいて笑ってしまいます。しかし、この本で主張されるつっこみ力「愛と勇気とお笑いと」は社会に生きるわれわれが持ち続けなければならないものだということを強く感じさせられます。

わかりやすく、権威に臆せず、おもしろく社会問題に対して考えていく。私は現在大学院生をやっていますが、このことは忘れずにいきたい。おもしろくとか難しそうだけど。

あと、この本で一番共感できたのが「ちょいウザのすすめ」です。言わなければ自分の思っていることは決して伝わらない。そんなことをわかっていない人間がなんと多いことか(自分含む)。
私はまちづくりに興味があっていろいろと調べていますが、最終的には一人一人の「人」に帰っていってしまいます。マクロな方法論も検討されますが、一人一人の人間が結びつきあい、思っていることを伝え合うことでしか住みよい社会は作れません。そのわりに行政とか大きな話に問題をすりかえ、自分は何も行動しない人が多いんです。
心に思っていることを口に出すことで、世の中は少しよくなる、かはわからないけど、やってみる価値はあるんじゃないでしょうか。「絶対内定」で杉村太郎が似たようなことを言っていたと思うんですが(ぉ)

またまた楽しませてもらいましたが、相変わらずパオロ氏のプロフィールがむちゃくちゃなんで9点にさせてもらいました(笑 愛と勇気でプロフィールを明かしてください。