三丁目の夕日

異様に更新頻度が低下しております... こんなに間空けたの初めてじゃないだろうか。

録画しておいた金曜ロードショーALWAYS 三丁目の夕日」を見ました。


うわさどおりの素晴らしい作品! ものは今よりも少なかったけど、希望を人々が持ち、コミュニティというものが存在していたという温かさを見事に描き出していました。お向かいさん同士が殴りあいのけんかなんか、今なら絶対にしないよね。
VFXを使ったらしいけど、東京の風景もリアルですごい。都電なんかは時代考証をよくやっているなあって思う。現在の中国や台湾の下町っぽい風景ですね。

登場人物では吉岡秀隆氏が演じる「文学」(茶川竜之介)がやはり一番面白かった。淳之介を思うようになっていくさま、ヒロミさん(小雪)に告白するときの挙動不審さがいい! 淳之介のことを追いかけているところ、ものすごく真に迫っていて、感涙でした。


新しくきたテレビでまちのみんなが力道山の空手チョップで盛り上がる。昭和の風景だけど、あのころは「国民的」という概念があったんだなあってしみじみ。

ただ、この頃の上げ上げの意識が、当時あったコミュニティを崩す要因となっていたことは残念です。テレビが普及することで、みんなで一緒に放送作品を楽しむということはなくなったし、電気冷蔵庫ができたことでものを買いだめできるようになった。これが現在の大型ショッピングセンターの隆盛につながり、昔あった個人商店の廃業の一因となっている。
ピエール瀧演じる氷屋が捨てられた氷箱を見てがっかりする様子は、そんなことをちょっと反映しているのかなって思った。本当に寂しそうでしたもの。


六ちゃんのお母さんからの手紙や、淳之介の「文学」への手紙、本当に感動しました。人と人の温かいつながりはいつの時代もありがたい。