イギリス海岸 イーハトーヴ短篇集(木村紅美)

岩手(主に盛岡)を舞台にした6つの短編で構成された短篇集。

まず、めっちゃ盛岡行きたくなってきた。もともと盛岡は冷麺とかじゃじゃ麺とか独特の食文化で実に楽しい街(冷麺大好き)なんだけど、福田パン行ってみたいなあ。
この本で描かれている盛岡は、自然が豊かで、空気が澄んでいて、人々の温かみがあり、でも、田舎くさくないという最高のコンディション。こんな街に住んでみたいと思わされること請け合い。
大学の時の友人が盛岡に転勤になったんで、その間に一度は行かないと(笑) 東北新幹線新青森まで伸びますしねえ。

あと、登場人物の描き方がいいですね。暖かみがあって、ほんわかできます。重要なシーンでも、強烈な言葉とかはなくて落ち着いていて、でも、些細なやりとりには思いが込められていて... 心にじんわりと染み渡ってくる感じが気持ちいい。
双子のお姉さんの翠ちゃんがいいですね。個人的にはすごく共感できる人でした。全編とも結末ははっきりとは明かされないんだけど、みんな幸せになっていてほしいなあ。