直木賞受賞作品です

4TEEN

4TEEN

石田衣良は好きで、池袋ウエストゲートパークは最新刊「灰色のピーターパン - 池袋ウエストゲートパークⅥ」以外は全て読んでいるし、他には「ブルータワー」「LAST」なんかも読み、今日は図書館で「1ポンドの悲しみ」を借りてきました。まぁ、チェックしていない作品はたくさんありますが、この直木賞受賞作をチェックしていなかったのは不覚でした^^

4TEEN」というタイトルの通り、14歳の少年たちの生き様を東京月島を舞台にして描いている作品。エロ本とか不登校、プチ家出(なんか違う気がするけど)という中学生にありそうなトピックがたくさん。芸能界志望の空回り野郎が登場する短編で、「キングギドラ」とか嵐の「A day in our life」とか出てきたときはちょっと懐かしいなと思って笑ってしまった^^

誰にでもありそうなそんな思い出の中、若い力と希望を感じることができる心地よい作品です。登場人物には様々な個性があるけど、決してヒーローや模範的人物というわけじゃない。でも、何か教訓みたいなものを軽く感じることができて、読後に希望が湧いてくる。このことは池袋ウエストゲートパークを含め、石田衣良氏の作品全てに共通することだと思う。

さて、中学生、14歳の若さを肌で感じられる作品ですが、これを読んでいて僕は次のように感じました。

ひょっとしたら僕はまだローティーンで、これから高校や大学に進学して、もっとどきどきすることを味わえるんじゃないのかな、まだまだ冒険は終わってないのかな

って
現実には22なんですが、そんな若くて幼い希望を感じてしまいました。
でも、どんな大人の人間にも、冒険心や夢見る思いってのはあるんじゃないでしょうか? 青春というのは決して特定の年代ではなく、そういう心を持っていることじゃないのかなって思います。