全部読んでいないけど

今日はこの本を紹介したい。

トイレ・環境・まちづくり―中国と日本の場合

トイレ・環境・まちづくり―中国と日本の場合

トイレ研究を行う人文地理学者、高橋正明大手前大学人文科学部史学科教授の著書。トイレ研究においては西岡秀雄氏という大家がいるようであるが、僕はその人の著書は読んだことがない。

人間において排泄は大変重要な行動である。しかし、インプットである食の研究に比べて、アウトプットである排泄の研究はあまり行われていない。

そんな状況に一石を投じようという著者の渾身の作品。この書籍のすごいのは、専門書であるにもかかわらず、行間から著者の怒りが見えるということ。

「パルプ100%のトイレットペーパーなんて使ってんじゃねーよ!」
「新しいトイレ洋式にばっかりにするんじゃねーよ!」

などというように。

重要なアウトプットの研究に関する書物であるにもかかわらず、東京大学においては工学部都市工学科の図書館にあるだけであった。もっとも、書架においてこの本の周辺にはトイレ関係の本がいくつかあり、都市工学においてトイレが重要であることが示唆されていた。