鬱だと読書にも時間がかかる

新書2冊を読みきるのに2週間いっぱいかけちゃいました。どうしても鬱だと夜は寝ていたなり、朝も寝ていたくなり、結局1日中寝ていたくなってしまって、家帰るとほとんど寝ているという有様です。

にっぽんローカル鉄道の旅 (平凡社新書)

にっぽんローカル鉄道の旅 (平凡社新書)

後者は鉄道旅行好きの私は楽しく読めました。大井川鉄道ふるさと銀河線高松琴平電鉄とかのローカル私鉄を取り扱っています。どうしても青春18きっぷで乗れないローカル私鉄はついつい乗らずにほっておいてしまうのですが、ローカル私鉄それぞれに大きな魅力があるってことを気づかせてくれました。大井川鉄道のSLは有名だから、これぐらいは乗っておきたいと思う。

前者はお勧め。韓国人の筆者が日本の景観について大陸との地形や文化の違いを考えながら記しています。日本は山と海が近くて、両者が複合した景観が特徴的であるようだ。そういわれてみれば海のすぐそばまで山が迫っていたりと、そういう景観は多い。私が好きな景観でもある。
私の生まれ故郷である静岡県三島市周辺も登場した。源頼朝の故事に伊豆半島は欠かせない。蛭が小島なんかに私は行ったことがありますよ。ただの公園ですけどね。北伊豆は江戸末期の江川邸なんかもあり、歴史的浪漫には事欠きません。

作品の随所には民俗学的考察が組み込まれ、学問的裏づけも与えられていく。やはり多いのは柳田国男である。民俗学社会学文化人類学に興味を抱いている私としては非常に面白かった。そして、なぜ僕は文学部でそういう学問を専攻しなかったのだろうかと思ってしまう。

こういう本を読んでも民俗について勉強することはできるが、やはり自分の手で研究したかったという思いはなかなか消えない。