第66回菊花賞

行ってきました。

恐ろしいほど混雑していました。13万を越える入場者が淀に詰め掛けた。私もその一人。

普段はメインレースのパドックを見て馬の写真を撮るんですが、今回は動くとレースが見られなくなるような気がして、14時ぐらいからずっとゴール板の延長線上に固まっていました。

このレースは、絶対が崩れる瞬間を感じさせてから、それでも絶対というもの、信じられるものがあるということを感じさせるものでした。
佐藤哲三シャドウゲイトは大逃げを打ち、何とか勝ちを得ようとする。横山典弘アドマイヤジャパンは2番手につけ、先行粘りこみをはかろうとする。安藤勝己ローゼンクロイツもディープより先に仕掛けて、後ろにいる化け物を突き放そうとした。シックスセンス四位洋文フサイチアウステル藤田伸二ディープインパクトをマークし、勝機をねらっていた。

そして、アドマイヤジャパンが直線で粘りこむ。ディープインパクトが届かないかと思い、絶対はやはりこの世にはないのかと思った瞬間、彼は伸びてきた。そして、アドマイヤジャパンをかわしてゴールへと飛び込んだ。この世に絶対はあったのだ。

淀に足を運んだ人は皆、ディープインパクトを信じていたに違いない。ディープの一挙一動がターフビジョンに映し出されるたびに歓声が上がり、単勝オッズが1.0倍になった瞬間にも大きな歓声が上がった。淀はディープが勝つためだけに用意された舞台であったようだ。

負けた馬、騎手たちもすばらしいパフォーマンスを見せていた。シャドウゲイトは結局バテバテでブービーになってしまったが、見せ場十分だった。勝利への意欲が感じられる走りであった。

結局、春クラシック不出走組で上位に食い込んだのはフサイチアウステルのみ。久しぶりに堅く決まった菊花賞であった。