1リットルの涙

ようやく録画しておいたのを見た。
だじゅうる氏(id:dajudaju)がお勧めの映画「パッチギ」*1主演(?)の沢尻エリカが主演を務めるこのドラマです(前置きが長い)。

私は人の生命、生き様、そのようなものに大いに関心があります。人はなぜ生まれ、どうして生き、死んでいくのか。
人という生き物が他の動物と違うことは、知能というものをしっかりと持っていることでしょう。これがあるゆえに他の生物よりも快適に暮らせ、寿命を延ばしたり、苦しみを和らげたりすることができます。しかし、これがあるゆえに悩みや悲しみ、憎しみといった目をそむけたくなるような感情を持たなければならない。
どうして人という生き物はもっとも有益でかつ、もっとも無益なものを手に入れてしまったのだろうか。

このような疑問は進化学者や人類学者に解決してもらうとして、私たちはどのようにして生きればいいのだろうか。


美しく、かっこよく生きたい。そんな希望を誰もが持っていると思う。でも、そんな風に生きられるなんてことはない。少なくとも、今の自分はそんな生き方とは程遠い。いや、そう生きようとして、結局そんな風には生きていない。

人が輝いて生きているとき、それはその人が前途洋々であるときとは限らない。絶望の淵に追い込まれ、どん底まで突き落とされ、それでも生きようとしている人間が輝いて見えるのだろう。
闘病している人間が「幸せ」で「輝いている」とは考えにくい。でも、健常者の人はそのような人間に輝きを見いだす。それは、その人が残り少ない命を懸命に生きようとしているからだ。そして、その生き様が私たちに訴える。

今の私は充実しているとは言いがたい。周りの友人たちが社会へ出る準備をしたり、夢への階段を上ったりしている中、私はやりたいことを見失い、気まぐれや虚栄心に負けた暮らしを送っている。そして、時に死んだほうが楽になれる、自分がこの世から消えても誰も困らない、などと思うこともある。

でも、私には死ぬ勇気がない。そして、1リットルの涙の木藤亜也さんのように生きたくても生きられなかった人がいるということを思うと、自ら命を絶つことのなんとおろかなことかと思い、正気に戻る。
あと、こんな私でも心配してくれる人、励ましてくれる人、そんな人がいるのかと思うと、自分が生きていることに何か意味があるんだろうなと思う。

いきなりどん底から這い上がることは難しい。でも、懸命に生きてみることは大切なことだろう。


以下ドラマ感想

亜也さんの動きを見ていて胸が締め付けられる思いがします。病魔に冒されていることが情報として与えられているため、着々と病状が進行していることをいやでも感じさせられ、切ない。懸命に生きている、本当にいい子である人がなぜこのような目に遭わなければならないのか、心からそう思う。人生で寄り道をすること、回り道をすることの大切さを説く姿には感動しました。
むしろ自分のほうがこういう目に遭った方がいいんじゃないか。

そして、成海璃子は反発的な少女という役になっちゃうのね。

*1:レンタルで新作扱いのためまだ見ておりません